『女子をこじらせて』と自分を重ねて

昨日雨宮まみさんの『女子をこじらせて』を読んだのだけれど、雨宮さんのフリーターまでの"こじらせ"っぷりがまさしく自分と重なり読んでいてとてもつからかった。しかし同時にとても勇気をもらった。

現在私はフリーターで、コンビニと掛け持ちしながらメイド喫茶で働いているんだけど私がメイド喫茶で働こうと思った経緯と雨宮さんが大学を卒業してバニーガールをやっていた経緯と似ていて共感してしまった。
まず就活に失敗してそのまま短大専攻科を修了、その後も少しは就活するんだけど見事に祈られ、ついには地元のパン屋のバイトも書類で落とされ…という具合で学生時代にやっていたバイトも1月に辞めていたからGWに短期のバイトをした以外はずっとニートだった。

元々ネガティブだし、恋人もまともに出来たことのない喪女なもんだから「男にだけじゃなくて社会にも必要とされないんだ…」って酷く塞ぎ込んだんだけど、ニートでお金も無いしダイエットでもするか、痩せれば少しはまともになるかもしれないという結論に達して目標とは言わずともある程度成功。それで吹っ切れて半ば勢いでメイド喫茶の求人に応募した。
勢いで応募したとはいえ、これで受かればある程度の容姿は保証されたって思っていいかもしれない…っていう気持ちもあったし、ちやほやされたいという願望もあった。ちやほやされたい?何言ってんだこのドブスがっていうセルフツッコミを延々やっていたけれど。

そして面接は見事に合格、無事メイドになることが出来、脱ニートも出来たわけだけれどそんなに甘いもんではなかった。
もちろん周りはきらびやかな子達ばかりで、自分の容姿に自信なんて全く持てない。毎月撮らなければならないプロマイドもどきでは毎回へこむし、最近ではこの写真を引き換えるのに必要なものをあえて補充しないという始末である。

もちろんちやほやされることもない、けれど最近「メイドに必要なのは容姿ではなく話が面白い人だ」って言ってくれる方が出てきた。
自分の話が面白いと思ったことはないけれど、私の"メイドらしくないところ"を評価してくれているそうだ。
そして私の店にはアニメや漫画のオタク以外のお客さんもやってくるんだけど、私もオタクとはいえ好きな作品にしかのめりこまないタイプだからオタク知識は全然少ない。でもその代わり映画や音楽については普通の人に毛が生えた程度の知識はあるからその点で重宝されている、とスタッフに言われた。
雨宮さんの話に戻るけれど、雨宮さんはバニーガールでオタク女子としての地位を確立して、私は逆なんだけどお店の立ち位置的な意味でもとても共感した。

そしてその後雨宮さんは紆余曲折あれど好きなことを生業としてらっしゃるから、もしかして私もフリーターを卒業できた暁には…という意味で勇気を貰ったのだ。

女子をこじらせて

女子をこじらせて